所有者不明土地ガイドブック~迷子の土地を出さないために!~3
1.はじめに ……………………………………………………………………… 1
(1)所有者不明土地とは …
(2)所有者不明土地の問題点
不動産の所有者は不動産登記簿に登記されますが、相続が発生してもそれに
伴って相続登記がされないと、登記簿の情報が最新ではなく、その土地を利活用
したい人や、その土地の適正な管理を求める人が所有者に接触しようとしても、
真の所有者の探索に多大な時間と費用がかかり、また、探索しても真の所有者に
たどり着けない場合もあります。
さらに、遺産分割をしないまま相続が繰り返されると、世代交代が進むととも
に、探索すべき所有者の数はねずみ算式に増加することとなります。
所有者不明土地の主なパターン
◯ 登記簿に記載された内容が古く、所有者を特定することが困難な土地
◯ 土地所有者は特定できても、その所有者の所在(転出先や転居先)が分
からない土地
◯ 多数の共有者がいる土地で、共有者の全員を特定することが困難な土地
所有者不明土地は、公共事業や復旧・復興事業を円滑に進める上での妨げとな
るほか、所有者不明土地が空き地として長い間放置されると、雑草の繁茂やゴミ
の投棄など管理不全の状態となり、周辺住民の生活に悪影響を及ぼすおそれが
あります。
管理不全状態の空き地の問題点
◯ 雑草の繁茂、ゴミ等の不法投棄、害虫の発生等により、周辺の地域に
著しい悪影響を及ぼすおそれがあります。
◯ 土砂の流出や崩壊等により周辺の土地に災害を発生させるおそれがあ
ります。
<利活用可能性のある空き地や雑草が繁茂している空き地の例>
(出典)「空き地等の新たな活用に関する検討会」資料(国土交通省)